第28回全日本高等学校選抜ソフトテニス大会




頑張った龍谷、堂々の準優勝!


  高校総体(インターハイ)、国民体育大会と並び3大大会の一つ 「第28回全日本高等学校選抜
ソフトテニス大会」は、男子、女子共に全国から31の精鋭チームが参加して3月29日〜30日の
日程で名古屋市総合体育館・レインボーホールを会場に行われた。
  結果は、男子が中国地区予選第一位の岡山県、岡山理大付属が近畿地区予選第一位の高田
商業を2−0で。女子は、中国地区予選第一位の立志館広島が南北海道地区予選第一位の札幌
龍谷学園高校を2−0で退け、それぞれ優勝、男女ともに中国地区の代表チームが優勝する結果
となった。

 女子、北海道は二チームで、北ブロック代表は、5年連続8度目の旭川北都商業、南ブロック代
表は、7年連続21回目となる札幌龍谷学園高等学校がが出場したが、旭川北都商業は優勝した
立志館広島に一回戦負け。一方の札幌龍谷学園高校は
一回戦で多少もたついたが、決勝まで勝
ち進み、最後は優勝した立志館広島に食らいつき、クロスゲームとなったものの0−2で惜敗した。
 なお、昨年度この大会で優勝した北海道尚志学園は、準決勝で優勝した岡山理大付属に負けて
惜しくも三位。旭川明成は一回戦負けとなった。
 

 
開会式で堂々の入場行進をする札幌龍谷学園高校(一番手前)


 
開会式、二度目制覇の期待を胸に藤堂監督を先頭に入場。ブラックカラーのジャージーがシック


 決勝で負けたとはいえ、敗れて悔いなし。一年生ながらベストを尽くした谷岡





上位入賞チーム


男子団体戦

●優  勝  岡山理大付属(岡山県)
  準優勝  高田商業(奈良県)

 
第三位  北海道尚志学園(北海道)
  第三位
  和歌山北(和歌山県)
 
  
戦前の予想では、3強時代到来で高田商業、三重高等学校、岡山理大付属を崩せるチームはどこか
  というものであったが、結果は早々と三重高校が一回戦負けという波乱。しかし、結局、決勝戦は残り
  の二校の戦いとなった。
  しかし、今回優勝した岡山理大付属の力量は、ずば抜けており、どこと対戦しても勝ったと予想される。
  力強く、ミスのない洗練されたバランスの良いチーム力は、高校総体、国民体育大会と三冠ビックタイ
  トルも噂される程、ぬきん出ていた。
  インターハイ以降、高田商業、北海道尚志学園、三重高校など、他校の奮闘に期待したい。






女子団体戦

●優  勝 立志館広島(広島県)
  準優勝 札幌龍谷学園高校(北海道)
  三  位 豊橋中央(愛知県)
  三  位 文大杉並(東京都)

  
  女子は、戦前の予想では優勝候補が立志館広島、それを追うのがインハイ覇者・札幌龍谷学園高校、
  信愛女短付をはじめとする強豪そろいの近畿勢。というものであったが、結果的にそのとおりとなった。
  立志館広島は、田畑・加藤というジニュアナショナルメンバーを筆頭に、笹内・畠山等、分厚い選手層
  で、特にここぞという時のコンセントレーションが素晴らしく、接戦を勝ち抜き、見事栄冠を手にした。
  一方、決勝戦で敗退した札幌龍谷学園高校と立志館広島とのチーム差はなく、今回は敗れたものの、
  決勝での均衡したスコアがそれを物語っている。夏のインターハイでは雪辱が期待される。
  また、三位の豊橋中央は大躍進で準決勝、エース対決となった山田・安藤−田畑・加藤戦は、1−4で
  山田ペアが勝利するなど、見事な活躍ぶりであった。






札幌龍谷学園高校戦績



●一回戦
 札幌龍谷学園高校 2−1 白鴎大足利(栃木県)

       
   ○藤田・高塚さやか 4−0 白井・須田
    伊藤・高塚みなみ 2−4 高久・人見○
   ○谷岡・渡辺     4−3 橋本・浦田

一番手、藤田・高塚さやかペアは順当勝ちしたものの、二番手伊藤・高塚みなみペアが敗退、最後は三番手
勝負となったもの、小柄な相手後衛・橋本が谷岡のシュートをよく拾い、谷岡もいつになくネットなどミスが多く
ハラハラドキくドキの大接戦で最後はファイナル勝ちをしたが、内容的にはこれから先、一体どうなるのという、
冴えない試合。これがプレッシャーというものか。


 
予想外の三番手勝負の接戦に (埼玉・工藤さん提供写真)



●二回戦
 札幌龍谷学園高校 2−0 愛知淑徳(愛知県)

     ○藤田・高塚さ  4−1  薄・日馬
     ○伊藤・高塚み 4−0 渡辺・佐藤
       谷岡・渡辺    −  大杉・高倉

一回戦で調子の出なかった一番手、二番手も、この試合でふっ切れて登場。更にチーム力量に差が有り、共
に楽な試合展開となり、難なく相手を退ける。さあ、明日は予想通り、最初の強敵、奈良育英戦。ここを過ぎれ
ば決勝までと…思っているが、さて、どうなうなるやら。他のゲームも、波乱もなく、強豪が順調にコマを進めて
きている。




●準々決勝
 札幌龍谷学園高校 2−0 奈良育英(奈良県)
  
      ○藤田・高塚さ 4−0 屋地・岸田
      ○伊藤・高塚み 4−3 垂井・松本奈良育英

第一試合は、相手の調子が上がる前に速攻でポイントを奪取。藤田ペア久々の完勝の試合。二つのペア共、調
子が上向いており、このままダッシュで優勝目指して欲しいもの。
第二試合は、ファイナルゲームまでもつれたが、後衛・伊藤の地からづよう力強いストロークと前衛の高塚が要
所、要所でポイントを重ね、逃げ切る。最後は高塚のキャリアが育英を上回った試合。しかし、敗れたとはいえ、流
石に育英らしく正攻法で攻める名門のプレーを随所に披露。やはり、夏は怖いチームの一つという印象を受ける。




●準決勝
 札幌龍谷学園高校 2−1 文大杉並(東京都)
 
        藤田・高塚さ 3−4 新田・高橋○
      ○伊藤・高塚み 4−2 小林・阿部
       ○谷岡・渡辺  4−0 石後・奈須

関東地区の覇者、常連校・文大杉並との準決勝は、一番手藤田・高塚ペアがファイナルでせり負け、二番手が実
力勝ちした後、予想とおりの三番手勝負となったが、最後の第三試合は格の違いを見せつけ谷岡・渡辺ペアが4−
0で圧勝。さあ、対戦相手は優勝候補・立志館広島。どんな試合となるのか。




●決 勝
 札幌龍谷学園高校 0−2 立志館広島(広島県)

          谷岡・渡辺3−4田畑・加藤○
                4−2
                7−9
                0−4
                1−4
                7−5
                4−1
                5−7

第一試合、事実上のエース対決。立志館広島との戦いは第一ゲームを谷岡ペアが先取するも、第二ゲームから
は壮絶なバトルとなり、1−3で立志館広島がこののまま行くかと思われたが、龍谷も意地をみせ、第五ゲーム、
第六ゲームと谷岡・渡辺が奪取。最後となったファイナルゲームは、一進一退の攻防戦となったが、結局は最後
まで集中力が切れなかった田畑・加藤が競り勝つ。
しかし、この試合、どっちが勝ってもおかしくない好ゲームで決勝戦に相応しい試合だった。


 
決勝戦、田畑・加藤との試合は歴史に残る壮絶な戦い、スコアがそれを物語る。左から谷岡、渡辺ペア


     
          藤田・高塚0−4畠山・笹内○
                1−4
                3−5
                3−5
                3−5

第2試合も接戦となったが、結局、札幌龍谷学園高等学校ペアにもう一つの粘りと拘りがなく、昨年のハイジャパ
で見せた持ち前のカットサーブ、コンビネーションプレーも不発に終わった。一方の立志館広島は。プレーに自信と
余裕があり、それが要所、要所での高い集中力と技術となって現れ、天王山であった第一試合を勝ち取った余勢
もあり、一方的に逃げ切った。2年ぶり7度目優勝で、古豪復活。おめでとう!。






感 想

一週間前の3月24日〜26日東京都立川市・青梅市で開催された第37回全日本私学選抜ソフトテニ
ス大会
と同様、決勝戦で立志館広島との試合となり連敗したが、今回は、前回と比較し内容に満足で
きるものがあった。

しかし、結局は、スコアのとおりで実力的に立志館広島が上回っているということ。その差が何なのか
は、これからまた、分析をして夏のインハイに向け、精進するしかないと思う。
決勝戦第一試合の立志館広島の田畑・加藤は、力強さとソツのない洗練されたペアで、相手を左右に
ふり、甘いボールはすかさず叩くなど完成度が高い試合を見せた。また、相手の谷岡・渡辺をよく研究
していたように見受けられた。

対する谷岡・渡辺は、共に1年生。谷岡がジュニアナショナルメンバーで渡辺も練習より試合に力を出
す大試合に強い実践向きファイタータイプで今の龍谷ではエースペア。負けはしたが、谷岡が持ち前の
フットワークでよくボールを拾い、渡辺もインサイドワークと思い切りのいいボレーで対抗するなど、持
つ味を出したが、今一歩のところでで敗れてしまった。3度目の戦いとなるであろう夏は必ず雪辱を果
たして欲しい。

第二試合、藤田・高塚さやかは、現在、少々スランプ気味で元気がなかった。あのハイジャパで見せた
好調時のプレーから比較すると何割もダウン。しかし、元々は力のある選手。そして、谷岡、高塚みな
みと並んで広島監督に鍛えられた伝統ある静内町出身選手。必ずや復活してインターハイでは先輩
選手の意地を見せて欲しい。

今会、5年前の第23回大会に続く札幌龍谷学園高校、二勝目の夢は叶わなかったが、昨年8月・高
校総体優勝、10月・国民体育大会四位、今年3月・私学二位と常に上位に食い込む実績を残し、長い
歴史を誇る札幌龍谷学園高校ソフトテニス部の中でも過去最強と言われるチーム力と頑張りは素晴ら
しい。監督、コーチ、選手等、チーム関係者の皆さん、お疲れ様!。

さあー、次はあの夏のインターハイ連覇目指して、監督、コーチ、選手。そして父兄が一丸となりグワ
ンバルと゜ぉー!。




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