2004(平成16年)・春


春は、まだ遠し一面、雪野原

 
上空を飛び交うオオヒシクイもまばら



 
積雪が多かったのか、雪解けが遅かった昨年よりまだ遅い今年の十勝





 
十勝から静内町への帰路に遭遇した壮大な日高山脈の夕景



 オオヒシクイたちは採食場所を探すだけで一苦労



2004年3月21日 晴れ  12:10〜16:30

  久々の十勝行きで朝8時に静内町を出発、途中、浦河町富里でオオヒシクイを観察後、十勝
浦幌町を目指す。
  どこに行っても一面の雪野原で白一色の変わり映えしない光景が続く。結論を言うとオオヒシ
クイ202羽、マガン21羽の計223羽しか確認できず。どうやら今年は渡来が遅いようである。
大体、積雪はどこでも10〜20cm程度あるため、採食環境は整ってはおらず、下頃辺川などの
堤防斜面等、僅かに融雪が進んでいる場所を探して採食している状態で、これでは食べるもの
がないので、渡来しても戻るしかないと思われる。
 当然、三日月沼、大沼も結氷している為、ねぐらとしてまだ、利用が出来ない。平成9年より連
続して十勝に出かけているが、こんなにオオヒシクイ個体数の少ない年はなく、過去最低の確認
数となった。

 

※観察地〜浦幌町全域、豊頃町全域
※標識鳥〜なし
※希少種〜なし

12:10〜三日月沼は全面結氷しており、沼にはガンの姿はない。
12:30〜豊北地区片野農場付近、下頃辺川堤防に25羽のオオヒシクイを発見。斜面の融雪状
      態となっている場所での採食を続けていた。今シーズン静内町でのマガン越冬光景と
      全く同様で、複雑な心境となる。
12:45〜豊北地区の青木牧場、トイトッキ沼付近の一面の雪野原で採食できる環境ではなく、ガ
      ン類の姿はなし。約20cm程度の積雪。
13:15〜豊頃町幌岡5号線近くのトウキビ畑も同様に雪野原。オオヒシクイが姿を現すような雰
      囲気は全くなし。
13:40〜豊頃町、大沼、小沼も結氷。しかし、大沼には水面がないのにもかかわらず、オオハク
      チョウ16羽、マガン21羽が沼面上に集結していた。何をしているのかは不明。沼開け
      にも時間がかかりそうなロケーションとなっている。
15:30〜ようやく浦幌町養老地区。長浜牧場横の農業道路でオオヒシクイ87羽を発見。今日一
      番のオオヒシクイの群れとなる。道路横の雑草を愛しげに採食。標識鳥はおらす゜。
15:40〜豊北地区片野農場付近、下頃辺川堤防に72羽のオオヒシクイを発見。お昼時より個
      体数が増えている。
16:00〜下頃辺川の堤防沿いにオオヒシクイ72羽を確認。融雪が進んでいる所を選んで
      採食している。
16:30〜残念ながら確認出来るオオヒシクイが少ないため、静内町へと家路に向かう。