2009(平成21年)・春


十勝にハクガン24羽
マガン白色化個体3羽


 昨秋に引き続き、十勝に姿を見せたハクガン


 辛うじて24羽を撮影、今秋はどれだけ個体数を増やすか楽しみ


 白色化個体3羽。遠くから見ると、どうみてもハクガン幼鳥にしか見えなかった


 渡りに備え丸々とした体のマガン


 夕陽を浴びて採食

   
 今回は、シーズン的に遅く、多くの個体は移動済み




         
 4月18日、19日の2日間、浦幌町、豊頃町へ出かけた。数年前からマガン、ヒシク
イ、オオヒシクイの標識鳥が減少したため、楽しみは何と言ってもマガン、オオヒシクイの
大群を見るのが最大の目的であったが、残念ながらこの春のシーズン
は終わっていた。
  つまり、今シーズンは例年より相当早くにオオヒシクイ、ヒシクイ、マガンなどが渡りの
ための移動を終わらせていたということで、であれば
せめて、ハクガン、シジュウカラガン
を見たいと思ったが、ハクガンは確認できたもののシジュウカラガンは既に移動済(この
頃サロベツ?)でいなかった。

 また、一見、ハクガンの幼鳥に見えるマガンの白色化個体3羽を4月18日〜19日、2
日間、豊頃町幌岡地区内で確認した。
 
 生息状況は、この時期、マガンたちの大好物となるトウキビは畑は雪解けが早かった
と見られ、農耕のため既に起こされており、牧草地・牧草のみの採食行動であった。
 種類については、予想に反し大半がマガンでヒシクイ、オオヒシクイは少なかった。個
体数は、19日に2000羽が突然、大沼へと飛来したものの、いつもの上空を飛び交う
ガン類の姿は殆ど確認できなかった。越冬シーズンは、新ひだか町静内だけでなく、こ
の十勝でも、昔と比較し、間違いなく早まっている印象を強くした。


 ハクガンについては、群れに近づくことができなかったので、詳しいことは不明である
が、昨秋と同数の24羽を確認、1羽も欠けることなく無事に国内での越冬を終えたのは
嬉しかった。
 


 「マガン白色化個体」 
については、次ページ以降に特集しました。




観察印象




 <4月18日>

 ●豊頃町〜○12:00〜幌岡地区、15号橋付近で約200羽のマガンを主とした群れを確認するが、その中にハクガン幼鳥3羽を発見。
                しかし、成鳥は確認できず。
        ○12:45〜大沼向いの牧草地でマガン、ヒシクイ混成の約1000羽の群れを確認。

          ○15:40〜幌岡地区、15号橋付近で約800羽の群れを確認、ハクガン幼鳥3羽も発見。成鳥とは別々行動をとっていた。
 ●浦幌町〜○14:30〜三日月沼後方の牧草地にハクガン22羽、他へ移動しようと観察器具を片づけている間に西方向へと飛び去り
                ロスト。その後、この日は成鳥の群れは確認できず。
        ○14:40〜原生花園方面にパラパラと小群が確認できる程度。
        ○17:00〜三日月沼にオオハクチョウ10羽を確認するだけ。
       

<4月19日>

 ●豊頃町〜○12:17〜幌岡地区、小沼にマガン約1000羽を確認。昨日同様に幼鳥3羽も確認。この時間の気温15℃と暖かな日。
         ○12:30〜南西方向より大沼へ約2000羽の大群が飛来してきて大沼へと着水。まだこれだけの個体がいるのかと思わ
               れる位の群れに驚く。

         ○12:40〜突前、群れの大半が飛来方向へと飛び去る。飛来も突然であるが飛び去りも突然で、再び驚く。

 ●浦幌町〜○13:45〜和田牧場傍でハクガン群れを確認。牧草を採食。その後、海岸方向へと飛び去る。
        ○13:55〜三日月沼でハクガン群れを確認。
        ○17:24〜観察を終え、新ひだか町静内へと帰路につく。