1.26  気持ち良さそうに大空を飛翔するマガン、しかしまだ落ち着きをみせてはいない様子だった


  1.20  ようやく新ひだか町静内に姿を見せたマガン


 1.18  むかわ町上空を飛翔するマガン16羽


 1.14  ウトナイ湖に流れ込む美々川中流域。オオハクチョウは確認できたがマガンの姿はなし


  1.6  千歳市・長都沼、オオハクチョウが340羽、オオヒシクイ2羽を確認したもののマガンは確認できず


 1.5  伊達市・長和上空を飛翔するマガン群れ


今シーズンの特徴

群れの主な行動

●1月3日現在  
 ○今シーズン、ウトナイ湖では平成19年12月22日を最後にマガンは確認されていない。
 ○静内地区では、12月25日の午前に数十羽のマガンが確認された以外は、確認されていない。

 ○平成19年12月26日以降、静内川中流部でマガンのねぐら入りを待機するが、一度も確認されていない。
 ○新冠町内では12月下旬、高江地区の牧草地でマガン数十羽が採食しているのが目撃されているものの、それ以外では、牧草地、
   新冠川河口域・中流部共、自分の調査では、過去に採食場所として使用した高江地区泥火山を始めとする各地でマガンは確認は
   されていない。

 <以上のことから。次のことが考えられる>
   ●今シーズン新ひだか町静内地区、新冠町での越冬は、残念ながら開始されていない。
   ●北海道内での越冬は、考えられないこともないが、候補地としては越冬実績のある場所としてウトナイ湖、鵡川町、伊達市。或い
     は一度も越冬したことがない新しい越冬地で越冬を始めた。

       ●一度は、新ひだか町静内へと飛来したが、なんらかの理由で北海道での越冬をやめ本州で越冬を開始した。
   ●これら推測に至った事由を考察してみるが、過去12年間の越冬履歴、生息行動を分析しても全く予測が付かない。過去、静内
    地区での越冬が遅れた理由は異常寒波、大量降雪による採食不可能。或いは暖冬による越冬場所への移動時期の遅れなど、
    全てが異常気象に起因したものであるのに対し、今シーズンは11月までは暖冬であったものの12月に入っても大雪もなく、そ
    こそこの寒さではあるが、寒波という程度でもないように異常気象とはいえない。しかし、なんの前触れもなく、再び新ひだか町
    静内で越冬を開始する確率も高いので、引き続き観察は継続する。


●1月6日現在
  <今日現在で考えられること>
 ○1月5日、ウトナイ湖に突然、マガン約100羽が出現、期間は短くなると予測されるが、これで新ひだか町静内での今季越冬がほぼ
   確立されたと言ってよいと思われる。
 ○今現在、どこに生息(越冬)しているのだろうか。最も確率が高いのがねぐらは千歳市・長都沼
、採食地は特定はできないものの当然、
     その周辺ということになる。例えば、千歳市、長沼町、早来地区などがあげられる。

 ○今日、午後2時過ぎから午後5時jまで長都沼ネシコシ地区展望台で待機していたが、オオヒシクイ2羽を確認したもののマガンは確
   認出来ず。諸条件を考慮すると、今現在のねぐらは長都沼しかないということになる。理由は幾つかあるが、最大の理由はマガンが
   最も好む環境であるということ。今日、確認できなかった理由は長都沼も大きい沼(正確には川)であるため、たまたま待機場所では
   確認できなかったと思われる。
 ○新ひだか町静内に来る時期については長都沼、ウトナイ湖共に今後、更に寒気が訪れ結氷した時期以降と思われる。ちなみに今日
   も午後6時、ウトナイ湖美々川河口域を観察したが、少なくてもマガンの声は聞こえず。そして完全結氷はしていなかった。
 ○今現在、興味がある、なぜ新ひだか町静内で越冬しないかについては、昨シーズン途中までとは言いながらウトナイ湖において寄留
   したことが最大のポイントであるような気がする。それは、科学的ではなく、観念論的な説明となるが、マガン特有の行動性にあると
   しか言いようがなく、これまで12シーズン越冬データから予測するとこの結論に至る。

●1月8日現在
 ○今朝は、−8度と気温が下がる。明日から一週間、寒気団が来て寒くなるとのこと。新ひだか町静内へのマガン渡来もこの辺か、或い
   は意外に早くなるのではと思われる。確率は高いが、さて…。


●1月12日現在
 ○ウトナイ湖、美々川等をこの目で確認していないので、詳しくは分析できないが、これだけ静内へ渡来する日が遅くなる理由を探る必
  要性が出てきた。今現在、苫小牧、千歳地区で越冬してはいると思うものの証拠が見つからない。間違いなく言えることは。何らかに
  起因し、これまで12シーズン越冬してきたパターンと相違部分があるということ。
 ○採食地については、苫小牧市、千歳市、長沼町、早来地区などがあげられるが、例年よりは積雪がないので、採食に苦労はしていな
  い。しかし、特徴的な事象として、ウトナイ湖ではない新たなねぐらを確保した可能性が高いと考えられる。さて、それが何処なのか?。
  可能性としては、長都沼なのか、美々川水域以外はないと思われるが…。
 ○依然として新ひだか町静内での越冬の可能性がなくなった訳でもなく、しばらくは様子を見るしかないだろう。明日か明後日には、美々
  川、ウトナイ湖へと出かけ調査してみたい。


●1月13日現在
 ○昨日、新ひだか町静内Y地区でマガン群れを牧場の場長が確認していたことが今日になって判明。
 ○やはり、道南地区でウトナイ湖と新ひだか町静内を往来しながら越冬している群れが存在していることが判明。後は、この群れがいつ、
  どのタイミングで新ひだか町静内へと移動するのか。そして、現在、越冬を続けているベースとなる場所が何処なのか。つまり、採食地
  は何処で、ねぐらとしている場所が何処か。今現在のチェック項目はこの三点。
 ○ポイントは。ウトナイ湖周辺の降雪量と気温の低下。明日は少し寒気が緩むようであるが、今後、どこまで冬型気圧配置が続くのかに
  絞られてきた。
  ○先ずは、明日、ウトナイ湖及び長都沼周辺の越冬環境を調査すれば、おおよそのことは分かるとは思う。


●1月15日現在
 ○昨日(14日)、現在、キーポイントと思われるウトナイ湖、長都沼の二箇所を調査する。
 ○長都沼は、一部を除き完全結氷。また、例年よりは少ないものの降雪量も多く採食は殆ど不可能。よって、ここでの越冬は現時点では
   無理と考えるのが一般的。
 ○ウトナイ湖は、長都沼程の積雪はなく、まだ採食可能の範囲。沼はここも一部を除きほぼ結氷であるが、完全結氷は時間の問題と思
   われる。 また、美々川河口域でねぐら入りを待機するが入らずで、ここも越冬は国難と考えるのが相当。
 ○新ひだか町静内での越冬環境は、積雪はウトナイ湖とほぼ同様。ねぐらは過去使用の静内川中流域で結氷していないことから、条件
   的には長都沼、ウトナイ湖よりはl良好と思われる。

 ○今現在の生息地は、上記三箇所ではは可能性が低いと思われることから、少なくても周辺では可能性があるものの過去12シーズン
   での越冬パターンとは相違する。

 ○今後、新ひだか町静内へと移動して来る確率については高いと思われる。理由は、過去の越冬データで、色々と採食地を移動するもの
   の最後は新ひだか町で越冬した、というデータ。
 ○しかし、過去越冬例とは相違する事項が多いことから、その割合は不明であるが、間違いなくパターンを変化させている。少なくても、
    従来の越冬データからは推測しかねる行動を取っていることには相違なく、それが、序章となるのか、単なる一過性のものであるかは、
  今時点では判断しかねる。
 ○一つの選択肢とし、ねぐらを海上に求めること。そして越冬地を伊達に移動させることは、不可能ではないが、その理由付けとなると理
  論付けるものが見当たらない。しかし、完全に否定出来るものではない。

●1月18日現在
 ○昨日、苫小牧民報に今シーズン動向と情報依頼を掲載していただいたが、昨晩、早速、むかわ町の建設会社社長からマガンを目撃して
   いるとの情報提供を受け、むかわ町へと向かった。結果及び所感は次のとおり。
 ○建設会社社長のお話
  @1月14日からヒシクイを約50羽程度目撃している。14日、マガンは普段はウトナイ湖方向からやって来るのにこの日は新ひだか町静
    内方向から飛来して来た。(午前9時30分頃)
  Aねぐらは結氷しないので安平川と思われる。
  B二つの群れがあり、別々の行動している。
 ○私がこの日確認したのは、マガン16羽、ヒシクイ1羽の計17羽であった。マガンとヒシクイは別行動で午前中にヒシクイを確認したが、
   午後からはマガンのみであった。もう一つの群れと思われるヒシクイ(マガン?)の群れは、今日は確認できなかった。
 ○今現在、ウトナイ湖、むかわ町、新ひだか町静内の計三区域内で越冬数は約100羽程度と推測されるため、この他にもマガン群れが
   越冬していることになる。
 ○むかわ町(ウトナイ湖)と新ひだか町静内間をマガンは頻繁に往来していると思われる。
 ○むかわ町で越冬している群れのねぐらは、鵡川河口域と思われる。
 ○日高町、むかわ町と厚真町は全く、積雪がないため、採食条件は最良あり、他の群れがいるとすれば、今シーズンはここで越冬している
   確率が高い。

●1月20日現在

 ○本日、判明したことであるが、1月18日よりY地区でマガンが採食開始し、昨日、そして本日と三日連続確認ができたことから、ようやく
   新ひだか町静内での今シーズン越冬が開始された、と言って良い。(19日・20日の午後2時まで、谷岡は新ひだか町静内に不在)

 ○この群れは、ウトナイ湖で時折確認されていた群れと思われ、やはり道内で越冬をしていたと思われるが、その場所については現時点
   では判明しておらず、それについては今後、目撃情報等がない限り困難と思われる。地理的にはウトナイ湖と新ひだか町静内の間と推
   測される。

  ○新ひだか町静内でのマガン確認から一時間後、むかわ町田浦で1月18日に確認したマガン16羽もを確認したことから、今シーズンは新
   ひだか町静内及びむかわ町の2町でマガンが越冬していることを確認できた。


●1月27日現在
 ○昨日は、直ぐに上空へと群れが舞い上がるなど、全体に落ち着きがなく、常にリーダー格が警戒の鳴き声を発信していたが、今日は新ひ
   だか町静内へと移動し日数も経過、また、私の車の色にも見慣れてきたのか、警戒心は薄れてきた印象ほ受ける。

 ○新ひだか町静内にも、マガンがいつもの採食を続ける光景が続くようになり、安堵する。今シーズンはここまで来るのに本当に長い日数
   を要した。
  ○群れに少しは近づくことが可能となり、群数のカウントと同時に個体識別を行った結果、群数は147羽で変更がなかったが、ヒシクイ1羽、
   マガン146羽の構成であることが分かった。

 
●2月3日現在
 (1).むかわ町付近情報
  ○1月25日、まだ夜明け前の午前6時頃、ウトナイ湖とむかわ町との中間地点付近の高規格幹線道路「日高自動車道」上空を山側から海
    側へと向かい飛翔するマガン群れ約120羽が、3つの群れとなり飛翔しているのを北海道警察交通機動隊員が目撃する。これに関して
   考えられる点は次のとおり。
  @ウトナイ湖をねぐらとし、むかわ町付近を採食場所とし越冬しているマガン群れ120羽が存在している。
  A新ひだか町静内で越冬しているマガン群れが、何かの理由で前日、最終的にはウトナイ湖周辺にねぐらをとり、この時間帯、新ひだか
    町静内へと向かう途中に目撃された。なお、1月24日は、夕方、新ひだか町静内の静内川へとねぐら入りする群れを確認済み。

 (2).町内夜間飛翔情報
  ○1月27日、午後9時21分、新ひだか町静内末広町、ポスフールを上空を低空で静内川方向へと飛翔するマガン群れ130羽を目撃。一
    体、この時間帯に何の目的で、しかも、市街地であるポスフール上空を飛翔していたのかが分からないが、1月25日のむかわ町での
    目撃情報と関連があるのかも知れない。
  ○目的は分からないが、マガンは夜間に盛んに行動していることも考えられるが、確率は低いと考えられる。
  (3). ねぐらを変更
   ○2月1日からねぐら入りコースとして神森地区上空を飛翔しないので、今日、Y地区で飛翔コースを確認したが、何と新冠町方向へと飛ん
     で行き驚く。
   ○一体、ねぐらをどこに取っているのか、全く想像がつかない。原因は2月に入り、そろそろ渡りモードに群れがスイッチを切り替えたものな
    のか、たんなる気紛れか、それとも何か重大なことが隠されたことに起因するのか。従来の越冬パターンとは違う変化が、また一つ見え
    た。今シーズンは不思議なことばかりの連続、そして想定外のことが多く、例年になく面白いが、正直疲れる。
   ○気温は、大きな変化ではないが、2月に入り少しずつ暖かくなってきてきた。


●2月4日現在
 ○今日も午後5時以降、マガン群れを確認することができなかった。この時期(2月上旬)、過去12シーズンこのような行動をとったことがな
   いとも取れるが、一方で、単純に採食地を変更した程度なのかもしれない。

●2月5日現在
  ○採食したかと思うとタッチアンドゴーを繰り返し、上空での飛翔時間が多くなる2月特有の行動が目立つ。しかし、この行動が始まるのがい
   つもより早く、今シーズンは、いつ何が起こるか全く予測がつかない。つまり、早くの時期に新ひだか町静内からむかわ町付近へと移動す
   ることも十分考えられる。
  ○ねぐらへの飛び出しが。静内川方向ではなく新冠町方向であることを確認。一体、どこにねぐらを取っているのか。
 ○本日の最高気温−1度・最低気温−8度と、相変わらずに寒い日が続く。今シーズンは1月以降は本当に寒い。


●2月9日現在
 ○今日現在の群数が151羽となり、今までの越冬数と4羽増えた。どこから来たのか、どこで越冬していたのかは推測がつかない。
  ○今日もそうであったように、最近は午後からは新ひだか町静内ではなく、他の地域へと移動して採食を続けている。しかし、その場所は今
   現在分からず。
 ○むかわ町での観察で、マガン16羽・ヒシクイ1羽の計17羽が越冬しているのを確認。他にも群れが越冬としている可能性があるが、今日
   も他の群れは確認することができなかった。また、昨シーズンは、野鳥全般にわたり温暖化により北への移動が早く、マガンも2月3日で
   国内移動の第一団と見られる214羽がむかわ町で確認されていたが、今シーズンはまだ確認されていない。まもなく確認される筈である。
  ○今越冬パターンは、過去12シーズンと比較し、幾つもの相違点があり、その意味では今後、いつまで新ひだか町静内で越冬するかは分か
   らないものの、明らかに越冬パターンの転換期であり新たなスタートとなる象徴的なシーズンである。

●2月10日現在
 ○今日は、午前7時より午後5時30分まで、終日、マガン群れを確認できず。
 ○採食地を他の地域へと変更したか、単なる気まぐれか、それともむかわ町、ウトナイ湖方面に生息の場所を移動したか。いずれにしてもこの
   時期、このような行動は過去に例がない。

●2月12日現在
 ○残念ではあるが、新ひだか町静内での今シーズン、マガン越冬は終了した可能性がある。まだ、数回は新ひだか町静内に渡来するような
   気がするが、来ても不定期で、直ぐいなくなると思われる。
  ○過去12シーズン、最速の越冬終了日は2006年2月18日であるので、今シーズンは2月9日とすると9日間となり、越冬期間も僅か23日と
   これまた最短となり、まさに異例ずくめだ。2月9日のコメント同様、間違いなくマガン越冬に何かの変化が起こっている。

●2月20日現在
 ○本日、午後5時45分、新ひだか町静内神森地区上空を通過するマガン群れ多数を確認。また、今日分かったことであるが、2月16日にも
   神森地区上空を夕方に通過したことが判明した。結論を言うと、日中に確認する時間帯では確認ができなかったものの、まだ、新ひだか町
   静内で越冬していたことが判明。今シーズンは、本当に予測不明なことが多いが、新ひだか町静内での越冬が確認されたのは正直、嬉しい。

●2月21日現在
  ○不確かなことが多い今シーズンの特徴そのままに、新ひだか町静内で45羽のマガン群れが早朝より終日、Y地区で確認された。昨日の目
   撃情報が間違いなかったことになるが、今日聞いたY地区の牧場関係者の話では2月9日以降、Y地区に数回マガン群れが多数で訪れた
   と言うがいずれも、終日ではなく、居たと思ったらその内、見えなくなったとのことで、2月の特徴そのままの行動である。
 ○個体数45羽については、現在、2〜3の群れに分散して行動をとっていると思われ、Y地区に初め来た時も幾つかの群れでやって来て、そ
   れが最後には147羽に増えていることから、当初の状況に戻ったものと思われる。しかし、他の群れもY地区からそう遠く離れていない場
   所で採食していると予測される。理由は、昨晩のねぐら入りには越冬数の147羽程度は間違いなくいたと確認されているからである。 

●2月25日現在
 ○2月23日〜24日かけ日本列島を発達した低気圧が通過、全国で降雪となり、北海道でも24日だけでも新千歳空港は通常運行の4割が欠
  し二日続けて百便が欠航。JRも特急63本、普通列車578本が運休。フェリーも函館〜大間間、小樽〜舞鶴間などが欠航、国道、高速道路
  も通行禁止となる場所が続出しと軒並み交通機関がストップした。
 ○この荒れた天候の影響で、24日、新ひだか町静内で越冬数も12時にY地区47羽を確認した後、午後2時には神森地区で約140羽±のマ
  ガンが確認され、今シーズンの越冬数が2月9日以来、140羽以上を確認することができた。
 ○2月25日には、5〜6年前まで越冬のベースとなつていたT地区でも確認されるなど、新ひだか町静内で群れが採食するのを確認できている。
 ○これらの背景には、ウトナイ湖、むかわ町で相当の降雪があり、採食環境が悪化していること。また、新ひだか町静内Y地区でもまだ積雪があ
  り、しかも2月25日には最低気温が−12度を記録するなど、気温が下がり採食場所でも地上が凍結しているため、ここも採食環境が悪化した
  ため、以前に採食した場所である神森やT地区が採食条件が良いこともあって採食となった。
 ○新ひだか町静内より北部に位置する地域は相当の積雪となったため、まだ、当分の間、静内地区で採食するものと思われる。
 
●2月29日現在
 ○正午過ぎ、新ひだか町静内中野町3丁目上空を日高山脈方向へと飛翔するマガン100羽以上を確認。また。12時30分頃、Y地区上空を飛翔
  するマガン群れを確認。まだ、4日振りに新ひだか町で確認する。しかし、ホームグラウンドのY地区での採食は、確認できず。新しい場所で採食
  をしているがその場所は不明。

●3月2日現在
  ○午前10時、市街地上空を編隊を組み飛翔するマガン群れ約50〜60羽を確認。青い空の下、高度を上げ気持ち良さそうに羽ばたいていた。
   2月29日は100羽以上であったが、今日はそれ程の個体数ではない。その日により群れが合体したり2〜3つに分かれたりして行動している
   が、このような行動はこれまでにないパターンで、今シーズンは本当に今までの越冬例とは違った行動が目立つ。
 ○ウトナイ湖、むかわ町方面は、2月下旬になってまとまった量の降雪があり、特にウトナイ湖では、2月5日現在で50cmの積雪となるなど、積
    雪がまだあるため、今シーズンはまだ新ひだか町静内を中心とした地域に留まっていると推測される。
  ○午前、午後と新ひだか町静内を調査するが、マガンを確認でぎず。また、午後5時30分〜午後6時30分まで、神森地区でねぐら入りを待機す
   るが確認できず。このことから、今日現在の採食場所、ねぐら共、新ひだか町静内ではない確率が高い。
 ○本日現在、ウトナイ湖では、1月以降はマガンは確認されていない。
 ○今季は、ガン類の国内移動が寒さと多量の降雪のため遅く、3月1日、青森県上北郡東北町砂土路川河口(小川原湖の南西側)で亜種ヒシク
  イ2羽、仏沼周辺は0羽。3月2日、六ヶ所村鷹架沼で亜種ヒシクイ15羽と、昨シーズンと比較し約一ヵ月程度遅いようだ。(青森県上北郡七戸
  町・蛯名純一氏提供)

●3月6日現在
  ○今日になってマガン目撃情報が入る。3月4日、日高町厚賀地区で午前8時から午前8時30分の間、マガン50〜60羽が西方向へと飛翔。
  
そして、本日、日高町門別・清畠地区では午前11時頃、マガン50〜60羽。厚賀地区では午前11時10分頃マガン30羽と二つの群れが共に
   西方向へと飛翔するのを確認。このことから、新ひだか町静内では越冬していないものの、新冠町?にて、越冬している2〜3の群れが生息し
   ていることが判明。
 ○今シーズンは、マガン行動パターンが読めないことが多いが、今日現在の確認情報でその感を一層強くした。
 ○今年になってウトナイ湖で今日、初めてのマガンを確認。

●3月8日現在
  ○午後、むかわ町へ観察に出かけたが、おおよそ数千羽のマガンがおり、今シーズン、ようやく北海道への移動が始まった様子。
 ○どうやら、新ひだか町静内での今シーズン越冬も終了したようだ。